ひょうし/小説を書こう
たばこの煙に巻かれて 第一話
作:MeRe/中学1年 女子

「それじゃあね]

 今日の収録を終えたメンバーに、窓から手を高く上げて振った。鬱先生と俺だけが部屋に残っている。もうまもなく日が落ちる。

「トン氏、編集手伝ってくれや」

 いつまでも窓辺から外を眺めている俺に、不機嫌そうに声を掛ける鬱先生。どうやら昨日も徹夜だったようで、薄っすらと目の下が黒ずんでいる。俺は流石にかわいそうになってきて、鬱先生にこう言った。

「しゃーないな。今日はもう帰ってええで」

 鬱先生はすごい勢いでこちらを振り返った。その目は輝いている。

「ホンマか⁉ホンマかトン氏!」

俺がうなずくと、鬱先生は急いでかばんを手に取り、外に出て言った。最後に窓から見ている俺に、

「ありがとうな!」

と叫んで走って行ってしまった。

 最悪のニュースを聞いたのは、それから僅か数分後の事だった。


2

「っ鬱先生!」

 病室のドアを乱暴に開け、ベットの置かれた部屋の真ん中へ駆け寄る。そこに寝そべっていたのは、家を出る前よりも顔色の悪い鬱先生だった。

 今から数分前、家を出た後すぐに、信号無視をして突っ込んで来た車にはねられたそうだ。その際に頭を打って意識を失ったらしい。

「遅くなってすまんかったな」

 すでに病室に来ていたグルッペンとゾム、鬱先生に声を掛ける。見舞いの品にと、買ってきたスイカを近くの机に置いた。俺はできるだけ普段通りの感じでふるまった。そうでもしないと気が気でない。なぜなら、あの時早く帰らせたのは、他でもない、俺自身なのだから。しかし、そんな仮面もすぐにはがれ落ちた。

「あ・・・の・・・誰、です、か?」

喋りづらそうに口を動かす鬱先生だったが、その言葉は嫌にはっきりと、鮮明に耳に届いた。


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