ひょうし/小説を書こう
自殺したい僕の話
作:シャ・ノワール/中学2年 女子
あれから10年が経った。

親は捕まり、親戚のところに預けられた。

お姉さんをお母さんと認識していたことに今さら気がついた。

お姉さんとは会ってない。

あの事件について調べてもない。

真実を知るのが怖かったんだ。

名前も顔も忘れた。

見れば、分かるのだろうか,,,。

それが気になるが、確かめようもないのが残念だ。





今日は入社式!

楽しみだなぁ。

先輩はどんな人なのかな?

優しいといいな。

遅刻しそうになって、電車に飛び乗った。

相変わらず空いている。

だって、僕の乗った車両には僕と女性しか乗っていないから。

「あの、雀田駅はこの電車であってますよね?」

女性が話しかけてきた。

「はい、そうですよ。僕も行くところなので、一緒に行きましょう。ところで、どこに行くところなんですか?」

彼女は答えた。

少し悲しげな顔をして。

僕はその顔に懐かしさを感じていた。

「お墓ですよ。私の姉のところに行くんです。あなたは?」

「これから入社式があるんです。もしよかったらこのあと一緒にお墓参りに言ってもいいですか?」

初めての経験だった。

知らない女性と話したのは。

これはナンパというのだろうか。

「分かりました。◯カフェで待ってますね。ちなみに何歳ですか?」

「今、23才です。」

彼女はさらに悲しそうな顔をした。

「私は30才です。」

「次は雀田駅、雀田駅、お出口は左側です。」

電車のアナウンスが僕たちの会話を止めた。

「それじゃあ、またあとで。」

そう言って僕たちは別れた。


入社式が終わった。

例のカフェに向かう。

流石にいないんじゃないかな,,,。

前言撤回。

そこには、あの人がいた。

「あの、さっきの,,,。」

「ああ、さっきの!じゃあ、早速行きましょう。話すのは歩きながらでいいですよね。」

彼女は立ち上がり歩きだした。

「あの、どこに行くんですか?」

少し驚いて僕は尋ねた。

「お・は・か」

目を見開いた。

「え?え、え?」

彼女はずんずん進んでいった。

お墓までの道のりで話したことをまとめることにした。

ちょっと多すぎて何がなんだか分からないからね。

彼女のこと
鈴木由奈(すずきゆな)さん
姉がいる(先日亡くなった)
僕の家の近くに住んでいる
どこにでもお姉さんの写真を持ち歩いている
既婚
30才
「これからタメ口で話すねっ!」

僕のこと
青木湊(あおきみなと)
一人っ子
23才
「は、はぁ。」

これくらいかな?

じゃあ、話を戻そう。

鈴木さんのお姉さんがいるところは以外と遠く、山の上の方にあった。

とても、きれいな景色だった。

「私の姉を紹介します。彼女は山本佳奈。私の姉だよ。お姉ちゃん、私の友人の青木湊君だよ。」

山本,,,佳奈?

「どうしたの?何で泣いているの?ねぇ!」

鈴木さんに言われて初めて気づいた。

僕は泣いている。

「どうして、お姉さんは,,,?」

彼女はなんとも言えない顔をして頷いた。

「私の姉は、10年前誘拐殺人事件をおこしたの。10人くらい誘拐して、殺人して、遺棄した。一人だけ帰った人がいたらしいけど。それで、死刑にね,,,。」

初めて会ったときの面影は気のせいじゃなかったんだ。



今までは神様は残酷だと思っていた。

でも、そんなことはなかった。

僕と佳奈さんを巡り会わせてくれたんだ。

「大丈夫?」

僕は何回も頷いた。

彼女は僕に何も聞いてこなかった。

静かに二人で手を合わせた。

  お姉さん、10年前のこと、
  覚えてる?生き甲斐を失いか
  けていた僕を助けてくれた
  ね。ありがとう。もしかした
  ら、あのあと僕を殺そうとし
  ていたのかもしれない。で
  も、僕は嬉しいよ。あんなに
  僕に尽くしてくれたのに何も
  返せなくてごめんなさい。で
  も許してね。また、こうして
  出会えたのだから。

「また、来てもいいですか?」

「もちろん!何があったかは知らないけど、いつか教えてね。」

『お姉さんも僕にあえて嬉しいよ。』

二人で周囲を見渡したが、声の持ち主は見つからなかった。

当たり前だけど。

僕たちは目を合わせて笑いあった。

佳奈さんは僕たちを真っ直ぐと見つめている。














空はどこまでも青く、深く、美しく、広がっていた。




まるで、お姉さんのあの目の様に,,,。
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