ひょうし/小説を書こう
アスファルトに溶けたいのです。(1)
作:湊/中学2年 女子


瞼を開いた。
何時の間にか外からは光が射し込んでいて、もう朝なのだということに気付く。
爽やかな朝だったけれど僕は苦くて冷たくて惨めな夢を見てしまったので爽やかとは程遠い気分に陥っていた。言い表すならば自己嫌悪と嘔吐感と頭痛と枯渇した感じを混ぜて頭の中にぶち込んだ、そんな感覚。

『ねぇ、○○さん』

頭の中ではまだ彼女の声が反響している。惨めな思い出を回想することほど不愉快になることはないのに、繊細で美しくて細やかな天使の声は残酷に僕を嬲る。窓から覗く真夏の太陽も天使のような彼女も実は嫌いだったけれど、嫌いだなんて口に出す程の勇気を僕は持ち合わせていないので、黙って唇を噛んだ。







僕は、ビルの屋上から飛び降りて死んでしまいたいと思っていた。そして僕は粉々に分断されて飛沫になってアスファルトに染み込む。赤黒い汚らしい液体を撒き散らして死ぬ僕は多分、グロテスク。(教育に悪そうだね)
そして肉塊になった僕は、なけなしの幸せを道行く人々に分け与える。TwitterだとかFacebookだとかに僕のことを書き込んでもらって、人々の自己顕示欲を満たしてあげるのだ。それぐらいの優しさは、持ち合わせていた。


「はは、」


自己嫌悪と嘔吐感と頭痛と枯渇感はまだ引かないらしい。
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