ひょうし/小説を書こう
だれかの心臓になれたなら 二次創作小説 #6 最終話
作:あいうえお/6年生 男子
〜大輝視点〜
次の日の朝、また電話があった。
今度は……雛の母親からだった…

「大輝……くん?」
「……はい」
俺は小さな声で答えた。
悪い予感しかしない……

「雛ね、昨日緊急オペして……医師によると、あと1週間ももたないかもって……雛から頼まれて……大輝くんに来てほしい、って…」
俺は一瞬目がくらんだ……

あと……1週間………!!

俺は、何も言わずに電話を切ると、病院まで走っていった。

ただ一心に……雛の事だけを考えて………

病院につくと、大急ぎで階段を上り、雛の所へ向かった。

「雛!!!」
俺は大声で叫び、雛の隣に行き、手を握った。

「大輝くん……」
「死ぬな!!!!!」
「死にたくないよ……!生きたいよ!!!」
雛は叫ぶが、あまり声が出ないのか、ほとんど聞こえてこない。

「いっそ、俺が代わってあげたい……!!雛が死ぬなら、代わりに俺が……!」
俺は泣きながらそう言った。
決して、できない願いだけど……

「でも……運命だよ…!」
雛は言うと、涙を流し始めた。

「死にたい俺は、今日もこうして息をしているのに……生きたい雛は………明日を見失って……こんな運命、嫌だ…!」
俺は叫んだ。
俺は死んだっていい、いっそのこと死にたい!!!

「死にたい俺を救ってくれたのは、雛だよ……雛がいたから、こんな世界でも生きていようと思えたんだよ……」
俺は本音を伝えた。

「でもね、大輝くん……人間は、いつかは死んじゃうんだよ……仕方ないの………」
「でも、やっぱり悲しいよ……どうしてこんなに悲しいんだろ……」
大事な人が死んでしまうのは悲しいこと……
だけど、誰しもいずれ死んでしまう………

「早すぎるよ…!!そりゃ悲しいに決まってるじゃん…」
俺はいうと、雛の手をより強く握った。

「大輝くん……残りの1週間……ずっと一緒に過ごしたいよ……」
雛はそういった。

「いいよ……1週間、ずっと一緒にいるよ。最期の時まで、ずっと一緒にいようね……!」
俺は涙ながらに言うと、雛の隣に座った。

病院の看護師にも無理を言い、1週間ずっと一緒にいることにした。

買い物にも行くけど、5分もせずに帰るようにしている。

そして、5日間、ほぼずっと一緒にいた。

部屋にいる時は、ずっと手をつないで、一緒に話をしていた。

話題もほとんどないけど……

6日目、そろそろ1週間が経つとき、急に機械の数値が変化した……

ついに、この時がやって来たのか……

「大輝くんっ……はぁ……苦しいっ!!!」
俺は急いで救急ボタンを押して、医師を呼んだ。

しかし、雛は口を動かして、何かを言おうとしてる……

「だい……きくんっ……!死な…ないでねっ!!!」
当たり前だろ……

「俺が雛に贈る、最期の愛の言葉だよ……聞いてねっ」
俺は息を吸うと……

「今まで、本当にありがとう…!大好きだよ……!!!」
俺は今までで一番涙を流しながら言った。

「……うん!!」
雛は笑顔でそういうと、オペ室へ連れていかれた……


翌日、俺は病室に座っていると、担当の医師がやって来た。

「雛ちゃんは……残念ながら、お亡くなりになりました」
医師は申し訳なさそうに言った。

「次は、俺がだれかの心臓にならないとな……」
俺はぼそっと言うと、雛のもとへ行き、雛にあることを伝えようとした。

雛は、ベッドに寝かされていた。
もちろん、もう、意識はない。

俺は雛の耳元でささやいた。

「俺の地獄で、君はいつでも絶えず鼓動している心臓だよ……俺も、だれかの心臓になれるように、がんばるよ……!だから、これからもずっと、俺の心臓でいてくれ……」
俺はそういうと泣かないうちに家に帰った。

それから7年後、すっかり俺も社会人だ……

あれから毎年、雛の命日にお墓に行き、1年の出来事を全て話している……

今日は、ちょうど命日だ……

今日は、雛にとっておきのお知らせをしないと……

「雛……俺、とうとう心臓になれたよ……俺、彼女ができたんだ……こんなこと雛に言うのもなんだけど…これからは、その人のために、いつまでも、幸せに生きていくよ。俺が、心臓になって……家族を守るから、見守っててね」

俺は花を供えると笑顔で帰っていった。
雛は、俺の心の中で、いつも励ましてくれている……
雛のためにも、幸せに暮らさないと………

〜おしまい〜
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