ひょうし/小説を書こう
ライセイセ4
作:ソルシエール/中学1年 女子

馬車が着いた。見渡す限り人、人、人、である。さっきから威勢のいい声が聞こえてくる。これを見ると村にもこんな所があるのだということといかに自分の住む地域が田舎なのかを思い知らされる。二人は城の前で馬車から降りた。そのまま城に入るのだと思ったら、デュエントはくるっと右に向きを変えてすたすたと歩き出した。
「…ねえ、城はこっちだよ?」
「ツベコベ言わずにさっさと歩け」
「…」
渋々、ついていく。
デュエントは人が二人並んで歩いたらいっぱいになってしまうぐらいの細い路地に入った。少し進むと、誰もいなくなり、音もしなくなった。さっきの喧騒が嘘のようだった。ひたすらレンガの建物と道が続く。自分で帰れるように、と思ったが覚えられない。ついていくだけで精いっぱい。みぎ、みぎ、ひだり、みぎななめ、みぎななめうえ、した、まっすぐ、みぎ、ひだり、ひだりななめ……

―着いた先は、森であった。
「…ここ?」
「そうだ。ここから先は付き添いができない。道なりに行けば着く。さあ、行ってこい」
たしかに、石の道が続いている。薄暗くて少し不安な気持ちになるが、気合を入れて足を踏み入れた。
なんだか恐ろしい感じがして走る。

すると五分ほどで広いところに着いた。円の形の広いところの奥に、大きな四角錐の先端を切り取った形をした古そうな建物がある。そのてっぺんに向かって太い階段が続いている。その階段の一番下の段に、ベールをかぶったおばさんが座っていた。
「おお、来たか」
「あっ…はい、お願いします」
「ん、ちょっと待ちな」
「はい?」
そう言って振り返ると、私が入ってきたところのあたりに私と同じく豪華絢爛な着物を着た一人の男子が立っていた。私も彼も、あんぐりと口を開けてフリーズしていた。
「そうそう、お前ら二人とも誕生日が同じだったからのお、一緒に式はやるぞい」
『ええっ!?』
ばっちりとシンクロした。それを見ておばあさんはふぉふぉふぉと笑った。
「古来から人は前世の命日に生まれるといわれておる。村まで一緒とは、お前らは前世で一緒に死んだのかもしれないの…」
「それはないですよ!」
「いや?案外あると思うぞお…自己紹介でもしたらどうだ?」

「俺はトルアだ。まあ、これもなんかの縁だ、仲良くしようぜ」
深い緑の目、手入れがされていてさらさらした黒髪。屈託のない笑顔。結構イケメンかも…しれ…ない?と、ここまで観察して、気が付いた。この人、どこかで…
「お前は?」
「あっ、私はレイ。よろしく」
「なんか堅っ苦しいなあ。お前は軍人に育てられたのか?」
「そうです」
「…」
そんなジョーク、私には通用しないんです!
「んじゃ、始めるからこっちに来ておくれ〜」
おばあさんが手を振っている。そこに向かおうとして歩き出すと、ぱっと腕をつかまれた。ぐっと顔に迫られる。その目はもう笑っていない。射貫くような、真剣な眼差し。ち、近い。
「俺、昨日夢でお前を見た。バスの事故で死ぬ夢だった。芽衣、と言っていたな。違うか?」
夢の内容が一致している。これはどういうことだろう。思い出した。この人は、夢で見た…
「登也?」
「そうだ、やっぱり同じ夢を見ていたのか。」
トルアはそう言って少し考えた後、手を放した。
「すまん。じゃ、早く行こうぜ!」
…!?

<続>










あとがき

今まで書いた1,2,3は、今のところつながりはほとんどありません。後々つながると思うので、1のストーリーを「記憶編」、2を「レイトルア編」、3を「追う者編」ということにして頑張って同時進行で行きます。時系列もばらばらだし混ざっちゃうかもだけどレイトルア編を中心に進みます、よろしくお願いします(^0^)/
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