ひょうし/小説を書こう
おまべ屋の飴玉
作:モルモ/中学1年 女子
これから私に起こった、不思議な出来事を話します。
それは、ある夜のことだった。私は、塾の帰り道だった。夜9時までなのに、お母さんは迎えに来てくれない。勉強ができる妹だけを、かわいがっている。私は、商店街の一角を、とぼとぼ歩いていた。

ふと、顔をあげると、一つの店から、灯りが漏れていた。商店街のお店は、7時には店を閉めるルールなのに……(私の店は、商店街で惣菜屋をしているので、そういう知識がある。)
近づいてみた。あれ?この店は何年か前に潰れた駄菓子屋では?………
とりあえず、中をのぞいてみた。とその時、中からおばあちゃんが出てきた。
「ひいっっ」私はびっくりした。逃げ腰になったその時
「まあまあ、驚かんでもええ。お化けじゃないよ。今日はあんたに、大切なことを伝えにきたんよ。きいとくれるかい?」
そういったおばあちゃんは、私も知っている人だ。何年か前に亡くなって、私も随分お世話になっていた。
「あ、はい……いや、いいえ………」
「何にも悪いことはせんよ。……ほら。」
「ひゃああ!」
おばあちゃんの手が、私の体をすり抜けた。でも、暖かかった。ぬくもりがあった。
とりあえず私は、中に入ってみることにした。こういうのは、嫌いじゃない。
中は、潰れる前の状況と変わらなかった。
ただ、一つだけ、カウンターに飴玉が置いてあった。そこには、(小森千春)と書いてある。私のお母さんの名前だ。
「これ、なめてみい。」
「え……はい……」
私はしぶしぶ飴玉をなめた。桃味がした。と、その瞬間、目の前が、真っ白になった。……
そこは、ある教室だった。私の姿は、誰にも見えていないようだ。……
教室のすみに、男子が固まっていた。その中に、一人の女子生徒がいた。……あれは、お母さんではないか!!ぶったり蹴られたりしている。
見るからに、「いじめだった」
「先生が、来たぞお。」
男子生徒が、ぞろぞろと戻っていった。
こんなことが起きていたなんて………
また、目の前が真っ白になった。
次は、階段の上だった。
「こいつ、ほんとムカツク。おとしてやろーぜ。アハハッ。」
たぶん、落とすつもりはない。けなしているだけだろう。
「おら、おら、」
お母さんが、一段ずつ下がって言っている。圧力に、おされている。
その時
「やめなさいよ……もう……」女子生徒が立っていた。お母さんを、かばうように。
「ああ?何だよ?やる気なのか?」
「千春ちゃんは、何にも悪いことしてないでしょ?どうして、そんな、……ひどいこと……するのよう……」泣いている。怖いに違いない。
「ああ?俺に逆らう気か?やってやるよお!」男子生徒が躍起になっている。殴ろうとしている。
あ、本当に……危ない!!
叫んだときは、遅かった。お母さんと女子生徒は、階段におちていった。ごろんごろん、ベシッ。鈍い音がした。
「あっ……」男子生徒が声を上げた。
階段の下には、あざだらけ、血だらけで倒れている二人がいたから。
女子生徒は、お母さんをかばってもろに頭を打ったせいだろう。ピクリとも動かない。お母さんは、「ぅ、うう、…………」と、苦しそうな声を上げていた。

「あなたたち!何やってんの!……きゃあ!救急車!!速く!」
先生達が集まってきた。必死で名前を呼んでいる。
三分くらいたって、救急車がきた。
2人は、運ばれていった。
また、真っ白になった。
今度は、私がお母さんだった。全身が、すごく痛い。目を開けると、病院だった。
「ああ!千春!覚ましてくれて、良かった!!神様!」
「……?」
「あなた、運ばれて3日間くらい命の危機だったのよ。良かったわね。」これは、私のおばあちゃんだ。
「あ、あの子は……」
「ああ、あの子なら…」 
お母さんが、右のベッドを指さした。女子生徒がいる。まだ、目は覚めていないみたいだ。
「本当に……感謝しなさいよ。あの子に…… 」

また、目の前が真っ白になった。
何か、人の声と音がうるさい。
「心拍数、低下してます!急いで!」
えっ……!
隣を見ると、女子生徒の周りに家族とお医者さんが集まっていた。みんな、泣いている。その時。
ピーーーーーー。
なんで……
これは、亡くなったということだ。お母さんは、ショックだったに違いない。

「わかったかい?」どっかから声が聞こえた。気がつくと、私は駄菓子屋に戻っていた。
「まさか、こんなことが……」
「そじゃよ。そして、最後に伝えておく。亡くなった女子生徒。お名前は、麻美」
「……!!!!」私の名前と、一緒だ。

その時。私は商店街に戻っていた。よし、今の私の気持ちを、しっかりお母さんに伝えよう。
そして、私は言った。お母さんに。
「私の名前って、お父さんが付けたんだよね。お母さんじゃないよね。うん。あのさ、過去のことをいつまでもくよくよしてないでよ。私は、私として、小森麻美という人間として、付き合って。お願い。」と…………

いまは、お母さんも思い直してくれて、妹と、普通に接してくれている。

ありがとう。おまべ屋のおばあちやん。



             THE,END


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