ひょうし/小説を書こう
Loneliness 9
作:hemu/中学3年 女子
「…へぇ…面白い子がいるなぁ…どう、動くのかな…?」

そう呟くのはこの戦争を始めた張本人である“神”。神が見ている人物は……




「くそっ…くそっ…」

頭を抱えて苦しそうにしているルナ。
彼女の脳裏には、彼女の“思い出したくない”過去が思い出されていた。

「思い出さないうようにしてたのに…なんで今更…」
『思い出さねばならないからだ。』
「え…?」

声がした方を振り返るルナ。そこには、光輝いて浮かぶ、〔Loneliness〕の姿。

「な、なぜ…?なぜ思い出さなきゃいけないの…?」
『我を使うのに必要だからだ。そのために、お主の立場、戦う理由を自覚しなければならない。』
「僕の立場と戦う理由…?それは…」

ルナは口を紡ぐ。

『さぁ…思い出せ…!!!!!』

ルナの魔法陣が光を放ち、ルナを包む。




ルナは、ヒューマン族に生まれたヒューマンである。
優しい母と銃の腕に長けた父に囲まれる幸せな日々を送っていた。
そんなある日、ルナが高熱を出した。
両親はただの風邪ですぐ治ると考えていたが、一週間経っても治らない。
おかしいと感じた両親はヒューマン族領一の医者に診せるも原因不明と断言される。
両親はとても心配していたが、医者に診せた3日後、ルナの7歳の誕生日に今までの高熱が嘘のように元気になった。
しかし、その日を境にルナの体に異変が起き始めた。
ルナはよく熱を出すようになった。でも、その熱は数日経てばすぐに治るものだったが、熱が出る度にルナの左手の甲に何か刻まれるもすぐに消えた。
そして、ルナ11歳の誕生日、事件が起きた。
ルナはその日も熱を出していた。母がルナのために水を持って部屋に戻ると部屋の物が全て空中に浮いていた。
母は急いでルナの左手の甲を確認すると、紫の光を放つ魔法陣が描かれていた。
ルナが亜人になった瞬間である。
しばらくすると、浮かんでいた物は元の場所に戻り、ルナの熱も下がった。
「お母さん、どうしたの?」
母を心配するような顔でそう聞いてくるルナに、
「なんでもないわ。もう少し寝てなさい。」
と答えた。
数日経ってもルナの手の甲の魔法陣は消えることはなかった。
両親は悩んでいた。なぜなら、亜人の存在を領主に報告しなければ死罪。
自分たちが助かるには最愛の娘を差し出すしかない。
苦悩の末、彼らがとった行動とは…寝ているルナを1人残し、領主の元へ。
彼らは娘の命より、自分たちの命を取った。
その夜領主はヒューマン族内最強と言われる軍勢を連れ、ルナの討伐へ向かったが、そこにはルナの姿はなかった。誰かに連れ去られたようだった。

ルナを攫ったのは、1人の男。

「お、お兄さんは誰…?僕をどうするの…?」
「別にどうもしねぇよ。むしろ感謝しろよ。」
「なんで僕を攫った人に感謝なんかしなきゃいけないの?お母さん達の所に返してよ。」
「はっ、返してやってもいいが殺されるだけだぜ?」
「ころ…される…?なんで?なんで殺されるの…?」
「自分の目で見れば分かるか…」

彼はルナを再度ルナを抱えると、ルナの家付近で耳をすました。すると…

「探し出せ!必ず殺せ!攫った奴もだ!」

と叫ぶ領主の声が聴こえてきた。

「なん…で…?」
「お前、亜人が見つかったらどうなるか知ってるか?」
「え…?えっと…死罪…」
「そう、お前は亜人になったから死罪になったんだ。」
「え…?何言ってるの…?僕はヒューマンだよ…?」
「はぁ?お前、自分の手の甲見てもそれ言えんのかよ。」
「僕の…手の甲…?何これ…」
「魔法陣だよ。ヒューマンと見分けが付きにくい亜人を唯一区別できるものだ。」
「なんで、こんなものが…?僕はヒューマンだよ…⁉」
「亜人にも色々いるんだよ。生まれつき亜人の奴といきなり亜人になっちまう奴が。お前は後者の方だよ。」
「なんで、僕が…あっ!お母さんとお父さんは⁉きっと僕を探して…」
「何言ってんだお前。お前の存在を領主に報告したのは、お前の両親だぞ。」
「え…?う、嘘だ…お母さんとお父さんが…そんなことするわけ…」
「ホントだよ。お前の両親はお前の命なんかより、自分達の命の方が大事だったみたいだな。」
「そん…な…」
「俺はもうここに用はない。お前を助けたのは偶然だ。貸しとか思うんじゃねぇぞ。めんどくせぇ。」
「嘘だ…お父さんと…お母さんが…」
「はぁ、絶望で聞いちゃいねぇか…。そんなに信じられねぇならよ…ほら。」

男は、ルナの家からパクってきた3丁に銃をルナの前に置く。

「これ…は…」
「お前ん家の銃だ。これでも護身用に持って自分で両親に聞いてみりゃあいいじゃねぇか。」
「……」
「じゃ、もう俺はお前にもここにも用は無いんでね。後は自分でどうにかしろ。」
「……うん…」
「あ、そうだ。ほら、これもやるよ。」

男は白手袋とフード付きマントをルナに渡す。

「もし、本当にお前の両親に会いに行くってんならそれら着けて行け。」
「あ…りがとう…」
「んじゃなぁ…」
「待って!お兄さんの名前は…?」
「……知らなくていいよ、んなもん。また会えるとは限らないんだからよ。」
「で、でも…あっ…!」

男はそう言って去って行った。

「…行かなきゃ…お母さんとお父さんの所に…僕を差し出したっていうのは…嘘だよね…?」

ルナは銃をベルトやポケットに差し込み、マントと手袋を着用して、両親を探すため歩きだした。
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