ひょうし/小説を書こう
Loneliness 8
作:hemu/中学3年 女子
ルナが天使族領地に侵入し、最古の銃〔Loneliness〕を強奪してから、一年が経とうとしていた。
今の戦況は、天使族が優勢…という訳でもない。
銃の扱いに長けているヒューマンと、エルフ族には敵わないがそれなりに魔力があるダークエルフとが同盟を組み、また、標的にはなりやすいが一撃が強い巨人族と狙われにくいが一撃が小さい猫人族とが同盟を組んで、天使族を叩いているからである。また、ドワーフ族とエルフ族も激しい戦いが繰り広げられている。
これにより、戦況は互角…と言ったところだろう。

さて、一方ルナは、あの日天使族領地に侵入したあとは、まともに戦闘できていない…。
なぜなら…。

「…くそ!どうして…?どうしてなの…?」

今さっき殺したばかりのエルフの傍らで、ルナは頭を抱えていた。目の前にはルナが名前を付けた銃〔Loneliness〕があった。
ルナが頭を抱えている理由はただ一つ。この銃を上手く扱えないのだ。どんな銃でもすぐに自分の体の一部かのように使いこなしてしまうルナがだ。
手ブレは酷く、射撃後の反動を制御できないのである。ルナの技術不足という訳ではない。〔Loneliness〕自身がルナを拒んでいるようだ。理由は分からない。〔Loneliness〕の扱いに悪銭苦闘している中、ルナが使用していた隠れ家が何度か奇襲された。もちろん、全て処理したが、立て続けに奇襲された時もあり、銃の性能がどんどん落ちていた。そして、いくつかの隠れ家を転々としながら暮らしており、今住んでいる所は15個目の隠れ家である。

「……とりあえず、一旦戻ろう…」

ルナは〔Loneliness〕を手に取ると、傍に置いてあった手袋とマントを着用し、傍らのエルフには目もくれずに隠れ家へと歩き始めた。
ルナは隠れ家へ着くと、いつものように装備品の手入れを始めた。魔力は使わず、1つ1つ自分の手で…。

「ふふ〜ん♪ふふふ〜ん♪」

装備の手入れは日課であり、ルナが一番落ち着く時間である。

「よぉし‼今日も、僕のためにありがとう!明日もよろしくね。」

ルナはいつも手入れが終わると装備に声を掛けてしまうのだ。
そして、そのまま就寝……。


ドガーーーーーーーーン


夜中に隠れ家の近くで爆破が起きた。

「ん〜?こんな夜中にだぁれ?」

ルナは眠い目を擦りながら、武器も持たずに外に出た。
そこには…

「お前か…?我が愛する妻を殺したのは…‼」

怒りなのか悲しみなのか分からない涙を目に浮かべながらルナを空中から見つめる3人のエルフの姿があった。

「はぁ?なんのこt……あぁ、昼間に僕を襲ってきたあいつかな?弱すぎて殺し甲斐がなかったよぉ〜」
「…貴様、何をヘラヘラ笑ってやがる、よくも母さんを…‼」
「母さんが弱いだって?馬鹿にするな!母さんは、エルフ族の中でもエリートだったんだぞ…それを…‼」
「我が妻を侮辱しおって…‼今すぐ、殺してやる…‼武器も持たないヒューマンごとき、すぐに殺してくれるわ…‼」
「………君たちは、"家族"なの?あいつの夫と子供達?」
「そうだ‼それがどうした!」
「へぇ…そっかぁ…家族かぁ…」


ルナの脳裏で思い出したくもない記憶が蘇る。


「何を思ってるのか知らんが、今すぐ……死ね。」

夫と思われるエルフが一気にルナとの距離を詰め、切りかかろうと…

「…Loneliness」
「っ…⁉」

エルフは地面に押し倒され、エルフに跨ったルナの手には銃〔Loneliness〕の姿が。

「君は、彼女の事を愛していたのかな?」
「もちろんだ‼だから、貴様を…っ…」
「何が"愛"だ。」

ルナは、銃をエルフのこめかみに突きつけ、撃った。

「父さん…!」
「貴様‼母さんだけでなく、父さんまd…⁉」

エルフの一人がルナの顔を見て言葉を詰まらせる理由もわかる。
なぜなら、ルナは今さっき人を殺したとは思えないほど華やかで清々しい笑顔だったからだ。

「な、なぜそんなに笑顔なんだ…‼」
「君たちは、家族か…きっとたくさん愛情を注いでもらったんだね!」
「…そうだ‼俺達は家族だ、だからこそ母さんと父さんの仇を打つためにお前を殺す!」

ルナは、〔Loneliness〕を構える。普通の銃では届かないと思われる距離なのに。

「ここまで、届くと思っているのか?銃の腕が達者なヒューマンでも、この距離は…なっ…」
「ぐはぁ…⁉」

エルフの一人が胸を射抜かれて墜落した。それと同時にもう一方も四肢を射抜かれ墜落。幸いなのかルナの計算通りなのか四肢を射抜かれた胞のエルフにはまだ息があった。ルナがゆっくり近づいてくる。

「まだ息がある君に殺す前に3つ教えてあげよう!」

ルナは怖いくらい明るい笑顔で話しかけてきた。

「まず一つ目。僕は普通のヒューマンじゃないんだ。異形の存在、亜人だよ。ほら、この手の甲の魔法陣が証拠」

そう言ってルナは手袋を取って見せる。

「二つ目。僕は君たちの母親を侮辱なんかしてない。本当の事を言っただけ。君たちの母親は弱かった。それが真実だよ。」

「そして、最後。僕は孤独だ。この銃の名の通り孤独だ。君たちのように、"愛"だの"家族"だのって語るやつは大っ嫌いなんだぁ!何が"愛"だ。何が"家族"だ。僕は、今まで生きてきてそんなもの一度ももらったことないんだよ。」

そう言い切って、こめかみを撃つ。
ルナは立ち上がると、隠れ家に向かって歩き出した。

「そうだ、僕は孤独だ。いつだって、そうだったじゃないか。銃だけが僕の味方だったじゃないか。」



独り言を呟くルナの脳裏には…

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