ひょうし/小説を書こう
孤独イレイサー VIII
作:恋愛マンガの脇役R/中学1年 女子
(前回の続き)

8「変わらないコト」
「・・・痛っ!う〜ん、まだ治らないかぁ。まぁ、薬を塗ったのも今朝だし、そんな早く治る訳無いか。治ってたら、それこそびっくりだよ」
私は、額の傷口が開かないように そっと前髪を下ろした。
「う〜ん、母さんもどんどん酷くなってきてるなぁ・・・。父さんも 相変わらず見てない振りしてるし。それにしても、やっぱりペンで刺されるのは痛いなぁ。傷跡残るかなぁ」
私はそう言いながら、公園の鉄棒に手をかけた。
私「倉来 弥生」は、今朝 母さんのお気に入りの指輪が無くなったらしく、あらぬ濡れ衣を着せられ、ペンで攻撃してくる母さんをなだめることには成功したが、不覚にも額にペンが刺さってしまった。額からどろどろと血を出す私を見て、母さんは嗚咽を漏らしながら、何度も何度も謝ってきた。これは、今朝が初めてことではない。
初めて私に手を出したのは、2年前位だっけ。あの時は、確か髪を引きちぎられるところから始まっていたはずだ。「やめて」と叫んでもなかなか止めない母さんと、まるで全てを諦めたかのように、何も言わない父さんの顔は今でも網膜に焼き付いて離れない。
だけど、母さんと父さんは 全然悪くない。悪くなんてない。
だって、母さんと父さんは「病気」なんだもん。
母さんは「ノイローゼ」で、父さんも何らかの心の病気らしい。私がそのことを知ったのは、そう最近のことじゃなかった。何とも、二人だけの時はそんな症状は全然無く、私が生まれてから 序々になっていったらしい。
そう、それもこれも全て 私の所為なのだ。
だというのに、母さんは「行動」の後に、「謝罪」というものをここ何年も必ずしてきた。母さんは、何も悪くないのに、私の所為なのに、むしろ「病気」に苦しんでいるというのに、何でそんな事をするのか分からなかった。だから私は、母さんの「謝罪」が嫌いだったのだ。母さんに自分を責めて欲しくはなかった。そんな事しないでもらえるなら、こんな罪な私なんてどうしたってくれても構わないと思えた。
弥生「本当にごめんね、母さん 父さん・・・」
私さえいなかったら、二人は幸せだったのに。どうして二人は、私を生んだのだろう。
私さえいなければ・・・。
私は零れてきた涙をぐしぐしと拭った。
私には泣く権利なんて無い。むしろ、二人の方が苦しんでいるんだ。だから、私はどうにか二人の役に立てるようになりたい。
・・・って、無理か。私なんかじゃ、二人の足手まといになっちゃうね。
ごめんね。役立たずな娘で。
私は、目の前にあった鉄棒を見つめた。そういえば、ここ何年も逆上がりしてないな。
初めて出来た時、母さんは初めて褒めてくれたっけ。嬉しかったなぁ。
そんな思い出に浸っていたら、時間も忘れてしまっていた。
弥生「そろそろ帰らないと、また怒られちゃうな」
そのままどんどん足を家へと進めていく。
絶望の闇へ向かっていることに気がつかないまま。
                   続く
あとがき☆
ど〜も!
これは余談なのですが、誰か「カゲプロ」好きな人いませんか?
おなまえはハンドルネームでいいです。
ID
パスワード 
ハンドルネームの後に(本人)をつける つけない
 ログインすると、IDなどが自動的に入ります。
お名前 
男女 女の子  男の子
学年 1年生  2年生  3年生  4年生  5年生  6年生
ようちえん  中学1年  中学2年  中学3年  大人
かんそう