ひょうし/小説を書こう
彼女の大事な物を背負って 1
作:のんこ/6年生 女子
「ねぇ、絶対言うなよ。」
俺はしつこく口止めをされている。
それも、あの日彼女の秘密を知ってしまった所為…。

あの日、俺は母と姉と弟と一緒に近くの養護施設でのお祭りに行っていた。
毎年恒例の行事であり、そこでは無料でコーヒーや豚汁が配られる。
その無料の物と、出し物や屋台を目当てに俺らは毎年祭りに参加していた。
もともと、俺は行く気は無かった。
養護施設には変な奴しかいねえし、折角の休みなんだから、興味のない祭りなんかに参加するより、家でぐうたらしているほうが良かったから。
しかし、毎年行っているのと、無理矢理母の押し付けで来てしまったというのがある。
俺は車の中でハンドスピナーを回していた。
車を降りても、特別興味のある出店に出会わない限り、ずっとハンドスピナーを回していた。
「いい加減やめたら?こんなとこに来てまでずっとやってるの、おかしいよ。」
と姉に怒られても、俺は回し続けた。
ハンドスピナーを回しながら家族について歩いていると、見慣れた顔があった。
しかし、豚汁が配られている中だったために人が多く、そんなの見えなかった。
あれ?なんか見たことある顔の人…。
俺は心の中でずっともやもやしていた。
もう一度見たい。
俺は姉に「ちょっと行ってくる」と言い置き、走った。
見慣れた顔を求め、走る。
あまり人がいない、紐で硬く縛られた遊具のところに、見慣れた顔はあった。
そいつはクラスメイトの女だった。
彼女は俯いているようだが、後ろ姿で分かってしまった。
彼女の正体に。
しかし、俺は知っている人に出会い、ウキウキしていた。
「おい、玲愛」
俺は彼女の肩をポンポンと二回叩き、彼女の名を呼んだ。
すると、
「このこと、絶対みんなには言わないで。」
彼女はいつもは学校では男っぽい奴として男から人気だった。
実際、俺もよく遊んだり、仲良くさしてもらってる。
しかし、こいつがこんなに女っぽくなるなんて、初めて見た。
それにしても、何を言うなって?彼女は説明不足だ。
「なにが、だよ」
「だから、あたしが此処で生活してること、親のこと、なんにも言うなってこと!」
彼女は少々怒り気味だった。
というか、彼女、早とちりしている。
俺は彼女が言わなければ、此処で生活しているなんて知らなかった。
要するに、養護施設に入っているということかな?
「そう、なの?此処で生活してんの?親とかって、何?」
俺は疑問に思ったことを全て吐き出した。
「あ、親のこと、しらんの?」
「知るわけないじゃん。」
「なあんだ。じゃあいいや。今の話、無かったことにして。」
と言われても…気になってしまう。
しかし、そう言われて気になってしまうのは俺だけでは無いはず。
普通の人間なら、皆なるはずだ。俺は正常だ。
「んでも、そんなこと言われたら余計気になるじゃん。教えろよ。」
なんとか彼女の秘密を知りたい。
「嫌だよ。どうせ他の奴らに言うだろ」
「言わねーよ。」
本当に俺は秘密は守る主義だ。
何が何でも秘密は守れるって、凄いだろう?
「本当?言ったらぶち殺すよ?」
「いいよ。ぶち殺したって、おまえの奴隷だってなんてやろうじゃないか。」
どうせ言わないのだから、なんでもいいじゃないか。
「じゃあ、絶対秘密ね。あたし、ここに入所してるの。理由は、親の犯罪。3年前に、親が犯罪を犯して逮捕されたんだよ。しかも殺人。まさかうちの親がそんなことするなんて思いもしないから、相当ショックだったよ。でもね、母さんがいたからまだ良かったよ。でも、母さんがショックのあまり情緒不安定になって、酒、煙草が酷くなって、更には薬物に手を出した。体がボロボロになって、薬物もバレて、逮捕されたんさよ。親がどっちも犯罪者なんて、最悪な話でしょ。んで、2年前にはもう此処に来てたかなぁ。でもこんなことバレたら犯罪者の娘ってことになるんだよ?しかもあたしのイメージが最悪じゃん。というわけで、誰にも言うな!」
「……。」
俺は彼女の言葉に放心状態だった。
つい、なんと言っていいかわからず、言葉を失ってしまった。
まさか、今まで仲良くしてた友達が施設に入所していて、しかも両親が犯罪者だなんて。
驚いた。
「あ、ごめん。なんて言ったらいいか、わかんないよな」
放心状態だった俺に気を遣い、彼女が話しかけてくれた。
「いや、まぁ、うん。あ、あの、まぁ、なんか大変だったんだな。」
言葉を使うのが上手くない俺は、変な言葉を発してしまった。
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