ひょうし/小説を書こう
ルナ・loveー孤独のタイムリミットー最終回
作:芯筆/6年生 女子
「満月の日、屋上に24時、来て」
真夜から突然そんなことを言われたのは相変わらず孤独な日が続いていた時だ。プリントも終わってしまい(提出した際、「正しく」教えてくれていた真夜はともかく雅人と由帆まで「よく教えてあげたな」と感謝されていたのは気に食わなかった)、早く家に帰るしかなくなって、一層孤独がじくじくと肌を刺していた。
「今日は新月。南中は何時?」
由帆に聞かれてえっと・・・と考える。
「12時?」
「正解。満月が南中するのは?」
「24時か」
「そう。あ、由帆と雅人は来ちゃあだめよ」
「ちぇー」
雅人は行く気満々だったらしい。光樹は吹き出した。

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約一か月後、満月の日だ。母はその日夜勤で、もう病院に行ってしまった。家を抜け出し、北風が吹きさぶる外へ行く。雲一つない、綺麗な満月だった。星も見える。何座か、なんてわからないが。何故昔の人はあれが乙女に見えるのか、というのは長年の素朴な疑問だ。しし座とさそり座はわからないでもないが、こいぬ座などは意味不明である。10分くらい歩き、学校に着く。校門を登り、昇降口は開いていなかったので窓から侵入する。
屋上のドアは開いていた。開けると、真夜が立っていた。
「ジャスト24時よ」
「ああ、そうかい?で、こんな時間に何の用なんだ?」
真夜は微笑む。そして光樹に近づく。

瞼が落ちる。意識が遠のく。

奇妙な夢を見る。
満月に照らし出される美しい神社、碧い瞳の少女、狐の美しい少年。
俺。
知ってる。

「月夜、銀狐」










−−−−−−−−−−「お帰り」
















瞼が開く。
真夜・・・否、月夜が立っている。銀狐がいる。
神社にいる。
「月夜・・・銀狐」
「久しぶりだな」
月夜が声をかける。銀狐が微笑む。光樹はいつもこの笑みを見て幸せになれた。
「光樹」
月夜は再び声をかける。
「会えてよかった」
月夜が薄くなる。銀狐もだ。
「また・・・な」
銀狐は寂しげに笑う。
「月夜」
せめて。
せめて、最期に思いをー。



「好きだ」




「私も・・・もう大丈夫、あなたを救うよ。光樹を支える人がいるよ。それが・・・光樹の幸せが、私の・・・」
金の、銀の、香り。
消えていく。去っていく。
金の、銀の、光――
「何の形だ・・・・」
月夜たちが何かを残す。
「樹・・・?」
光の、樹。
「光樹、か・・・」
光樹は微笑む。涙が頬を伝う。
「月夜・・・銀狐っ・・・」
温かい。とっても、とても温かい。

「光樹?」

声がする。由帆だ。
「由帆?なんで今ここに・・・」
「光樹」
由帆は呟く。
「好き」

『光樹を支える人がいるよ』

・・・ああ。近くにいたんだな。由帆。
風が吹く。暖かい香りがする。いつも柔らかく微笑んで待ってくれていた二人の、残り香・・・

「俺も」



月夜が動く。
『光樹の幸せが、私の・・・』
唇が形を作る。





”シアワセ”
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