ひょうし/小説を書こう
カッコイイヒロインが書きたい!2
作:芯筆/5年生 女子
「ふう・・・収穫はこれだけか。とりあえず昼にしねぇ?」
「まあいいわよ」
そうして川の近くにレジャーシートを引き、お互い持ってきた弁当を広げた。
「あーあ、エルナ、どこ行ったんだろうなぁ・・・・」
「察しはつくでしょ?あんた、エルナの恋人だったんだから」
その言葉に飲んでいたコーラをぶっと吹き出しかけた。
「なんでお前が知ってんだよ!」
「だってあの日、マックにいたじゃない。しかも奢ってたみたいだし」
「ぁぁ・・・・」
赤面し、俯いてしまった聖人に煉は話を切り替えようと「で、場所の予想はつかないわけ?」と訊いた。
「予想?んなもんつかねえよ。なんでお前はつく訳?」
「エルナは悩んでたわよ。あんたに愛されてんのかってね。んで、試したんじゃないのかしら?」
「試す・・・?」
「ここは愛聖川。あっちは彩怜川。ここは縁結びの神社も多いし、恋愛系のパワースポットとして有名な街よ。そして、全国を探しても、ココにしかないものがある。もう答えを言ったようなもんよね。さっさと答え出しやがれ」
急に口が悪くなった煉に聖人は黙り込んで考えた。
「恋愛試しの地か?」
「ええ・・・これまでにそこで犠牲になった者は多いわ。そしてもうすぐいなくなってから3日。噂では水も食料も無いみたいだし、そろそろ命の限界が来るわよ」
「はあ?!今すぐ行くぞ!」
「私には愛する人とかいないから私は犠牲になって終わっちゃう。一人で行きなさい」
「お、おう!」
聖人は走り出した。
「ほんっと、鈍感・・・」

聖人は走りながら思った。煉は「私一人で行ってたわ」「私は犠牲になって終わる」と矛盾したことを言っている。どうするつもりだったのか・・・?
そして恋愛試しの地に着き、「エルナー!どこにいるんだ!」エルナを探しながらも、聖人は煉の事を考えていた。あいつは急に現れた。ふらっと来て、ふらっと帰ってしまうそんな自由さと考え方を持っていた。賢かった。誰よりも冷静だった。静かだった。第一印象は不思議な奴、だろう。あいつはいったい。
「と・・・さと・・・・・聖人!」
エルナだ。
「どこにいるんだ!エルナ!」
「ここ・・・来て!助けて!」
「エルナっ!」
エルナの姿を見つけ、走り出そうとしたが、進めない。
「−ここにきて助かる者は愛し、愛されている人が助けに来ること。しかし、お前は違う」
知らない声がしん・・・と響き、森中が静かになった。
「どうすればいいんだ!!」
聖人がわからない声の発信源に向かって叫ぶと、再び声が降ってきた。
「生贄だ。一人が犠牲になればいい」
「そんな・・・!」
どうしたらいいのか。煉はこうなることを知っていたのか。そして、裏切ったのか?沢山の思いが頭の中を埋め尽くしていく。それはほぼ、煉の事でー・・・

「私はあんたたちの中を引き裂きたいわけじゃないわよ」

冷ややかな声が響き、別の意味で静かになった。
「煉?!」
「私がなるのよ。この森は人の命を糧として生きる。私はそれを潰すのよ。この、何人もの親友を奪ってきた森を」
「親友を?」
「どういう・・・」
「私は愚かなことをしたわね。全く、エルナも止めたのにここに来ちゃったし。私はね、最初から生きてないのよ。一回、友達を助けようとして、ココに入った。それで死んだ。私の怨霊はここに残った。だから、こうして犠牲になるはずの人を助ける。それが、私の使命と生きがい。生きてないけど」
煉は首をすくめ、言葉をつづけた。
「もう私はあなたたちの中から消える。記憶にも残らない。ただし、条件があるのよ」
聖人は首を振った。
「俺は忘れたくない」
「聖人」
「俺はあんたのことをぜってーに忘れねぇ」
「・・・」
「御前は俺の最高の友達だから」
「聖人・・・」
「いなくならないでくれよ・・・!まだ弱い俺の中から!行かないでくれよ!嫌だ、俺は認めねぇ!」
ヒステリックな声になり、泣き出した。
「聖人。私は恋人を助け、続かせるのが使命なの。そして記憶には残せない。だから、私はもう一度苦しんで死ぬけど、生き返るからいいのよ・・・」
するとエルナが口を開けた。
「煉ちゃんを忘れるなんて・・・私は許さない」
「私は死ぬのよ?」
「ならあなたの言う通り死なせてあげるわ!ただし。こちらからの条件もあるのよ!!」
「何?」
「・・・私の記憶から消さないこと。聖人は私を幸せにすること。この条件が飲めないなら。私は自殺する」
「ー私はそもそも二人を幸せにしたかったのよ。ならば条件は飲めるわよ」
「煉・・・」
「煉ちゃん・・・」
煉は微笑んだ。
「私からの条件。・・・私を忘れないこと、そして幸せになること!最高に楽しかったわ。そして・・・」
煉は涙を流し、笑った。

「忘れたくないって言ってくれた。初めてだった。ありがとう。嬉しかった・・・」

「煉・・・」

じゃあね。

心の中で声が響き、何も見えなくなった。聞こえなくなった。そして明るくなった。

「終わったんだね・・・」
「終わっちゃったな・・・」
煉。

ありがとう。

私達は今、幸せ。
煉はまた誰かを救う。最高の親友だよ。世界中のみんなが忘れても、私は忘れない。最高の親友、ありがとう。

またな。
煉。
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