ひょうし/小説を書こう
東京存在価値狂命曲@1
作:中尾/6年生 女子

七滓は池袋駅周辺を何をするでもなくブラついていた。
カチリと極めたスーツはこの時期暑苦しい他ない。
ネクタイを緩め、Yシャツの第一ボタンを外す。

アスファルトを容赦の無い太陽が照らし足下から熱気と陽炎がマグマのように噴き出した。
正確に云えば噴き出したのは熱気だけで、陽炎は其処ら中をゆたゆたと歩き回っているのだが。
しかし道行く人は足を止めない。水分すら補給することを忘れたかのように目まぐるしく変わって、横断歩道の白を踏みつけ黒を残していく。
彼処の歩道の白線は一週間程前に引き直したばかりだった筈だが、白は濁り始めていた。

「…あ、すみません」
「こちらこそ、前を見ていなかった」

七滓は改札前でぶつかった女子高生に愛想の良い笑みを浮かべ"前を見ていなかった"と有りがちな文句を呟く。
一歩進めば、胸元のポケットに収まったデザートイーグルがカチャリカチャリと声を上げる。


曰く、それは命を消す道具。
曰く、それは命を護る道具。
曰く、それは己の欲望を引き金に含み吐き出すための道具。


銀色の引き金に憎悪と愛情を乗せ引いたのはもう七年も前のことになるであろうが、七滓にとってそんなものはただの過去である。
自らを蝕むだけの幻想である。
自傷はしないと決めたのだ。


数奇な人生を求めた。
それは幸せであり、温もりであり、光であった。


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